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Web連載

出版営業K部長
カレー屋探訪記 10軒目

キレンジャーの末裔/著

2024.3.18

藤沢駅北口のジュンク堂書店藤沢店さんに伺ったあとは、無性にカレーが食べたくなります。

今日は前から行ってみたかったシュクリアさんへ。12時過ぎに伺ったため、一見ラーメン屋さんに見える店内はすでに満員!藤沢駅近辺で働いている方がランチで利用することが多い様子。1970年(昭和45年)にオープンしたシュクリアさんは、まさに藤沢市民のソウルフードですね。サーファーではありませんが、シュクリアさんに通うために藤沢に住みたいほどです。

店の看板

ということで、本日はポークカレーを。いつものクセで「大盛り」と言いかけますが、コチラの大盛りはとてつもない量なので注意が必要ということを思い出しました。(普通盛りでもライスが500グラムぐらいの量です!)大盛りのオーダーは僕が何ごとかを成し遂げたときまで、ひとまず保留しておきます。また辛さはお好みで調節できるようです。今回は「カライ」にしてみました。自家製ピクルスと福神漬けがとてもカレーとマッチして最高!

カレー

カレー

店を出て汗を拭きながら藤沢の街を歩いていると、頭の中にサザンの“希望の轍”が流れるのでした〜♪ 午後も頑張って書店さんを訪問してきます!

お店の外観
カレーショップ シュクリア
〒251-0052 神奈川県藤沢市藤沢96

サイエンスナビゲータ―Ⓡ 桜井進
「世界は数学でできている!」

桜井進/著

2023.12.18

第4回 マイナス×マイナスはなぜプラスになるのか

「パパ、マイナス×マイナスがプラスになるのはどうして?」
子どもにたずねられて「そう決まっているの!」とは答えたくないものです。
1+1=2からはじまり分数どうしのわり算まで、小学校の算数は「そういうものだ」という捉え方はけっしてネガティブではありません。もしそれらすべてに生じる「なぜ」にこたえようすれば6年間では済まなくなるからです。
それが“学校の算数”です。できる人(考え抜ける人)を除いて、中学・高校の数学は“学校の数学”です。さて、“学校の算数・数学”を数学として捉えてみます。
「そうきまっているの!」ではないポジティブな答えを目指しましょう。

プラスとマイナスの数
まずは数の正と負についてその意味を考えてみます。0という基準があって0よりも大きい数を正の数、小さい数を負の数と決めることは誰もが納得するところです。
数は正か0か負のどれかです。数直線という図形を用意して、0の位置を決めるとその左側が負、右側が正となります。温度計は上下でその関係になっています。0度より上にいくほど温度が高く、下に行くほど低くなるよう目盛りがふってあります。

ニセコのスキー場の温度計写真:ニセコのスキー場の温度計

正負のたし算とひき算
さて、正負の足し算と引き算をこの数直線を使って考えてみます。7−3=4は(+7)+(−3)と考えて、「0から右に7だけ進み、次にそこから左に3進むと+4のところに行き着く」と考えることができます。−5+3なら(−5)+(+3)と考えて、「0から左に5だけ進み、次にそこから右に3進むと−2のところに行き着く」という具合です。これらの計算から正と負というのは向きを表していることがわかります。正負のたし算とひき算正負のかけ算
かけ算はこの向きについて考えるのです。(+3)×(+2)=6これは、(+3)×2×(+1)と考えるのです。はじめの(+3)×2は(+3)+(+3)のことですから(+6)になります。それに(+1)を掛けるとはその+6の向きを同じ向きにすること、つまりそのままの+6が答えとなります。

(+3)×(−2)は(+3)×2×(−1)と考えるのです。まず、(+3)×2=+6それに(−1)を掛けるとはその(+6)の向きを反対向きにすること、つまり−6が答えとなります。

(−1)を掛けると向きが反対向きになる」と考えるのです。この考え方を、(−3)×(−2)に適用してみます。(−3)×2×(−1)=(−6)これに−1を掛けるとその向きを反対向きにするので+6になるのです。
そもそも(+7)+(−3)の(−3)とは、右に3進もうとするのを逆に左に3進むことを表すことから、(−3)=(+3)×(−1)のマイナス(−1)には逆向きに進ませる働きがあるということです。

マイナス×マイナス=プラスの論理的整合性
数学には論理的整合性(logical consistency)があります。あるところで成り立つことは別なところでも成り立たなければなりません。

マイナス×マイナス=プラスの論理的整合性①
数と計算の世界には、次のような基本的なルールが見つかります。
〔1のルール〕1×a=a、a×1=a
〔0のルール〕0×a=0、a×0=0、a+(−a)=0、−a+a=0
〔分配法則〕a×(b+c)=a×b+a×c

これらのルールから(−1)×(−1)=1を導くことができます。
1+(−1) =0
(−1)×(1+(−1)) =(−1)×0 両辺に(−1)をかける
(−1)×1+(−1)×(−1)−1+(−1) =0 左辺は〔分配法則〕、右辺は〔0のルール〕
−1+(−1) ×(−1) =0〔1のルール〕から(-1)×1=-1=1
(−1)×(−1)=1〔0のルール〕


マイナス×マイナス=プラスの論理的整合性②
三角関数の計算の中から(−1)×(−1)=1を導いてみます。
〔2倍角の公式〕cos2θ=(1+cos2θ)/2
(−1)×(−1)=
cos180°×cos180°
=cos2180°
=(1+cos(2×180°))/2
=(1+cos360°)/2=(1+1)/2
=1


マイナス×マイナス=プラスの論理的整合性③
虚数iはi²=−1という性質をもつ数です。虚数の世界は三角関数と深く結びついています。次はその代表的な公式です。
〔ド・モアブルの公式〕(cosx+isinx)n=cosnx+isinnx

cosπ+isinπ=−1+i×0=−1
なので、
(−1)×(−1)=(cosπ+isinπ)2
=cos2π+isin2π
=1+i×0
=1


マイナス×マイナス=プラスの論理的整合性はもっと見つかります。そうなれば、「そうきまっている(−1)×(−1)=1」から「納得する(−1)×(−1)=1」になるでしょう。

桜井進 “X”(旧ツイッター)
https://twitter.com/sakurai_susumu

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